対数の使い方

対数の概念は、
価値のものさしをずらして考えるのに
ちょうど良い
世の中が変わるスピードは滅法はやく
色々なものが加速度的に変化していく
と、よく言われるけれども
ぼくは指数関数的というほうが
しっくりくる
もちろん
増加の勢いがどんどん増えていく表情を眺めていると
それは加速度的
ただ
その加速を促しているのは
その促す意識の母体である
人の思考だと思うのです
人の思考が
技術や情報をインストールすることで
自己増殖している
そんな感じがするのです
指数とは、
倍々の直感を可視化する表現形式
例えば
技術や情報の進歩を $X$
世の中を $Y$
人の思考を $a$ とすると
世の中って
$Y = a ・X$
というよりも、
$Y = a^X$
だと言う気がするのです
思考と進歩の「掛け算」から
思考と進歩の「べき乗」のように
倍々のスピードアップ
そんな
人という主体意識を中心にした世界観
をずらしてみる
それが対数の世界
ここから $a$ は”底(ものさし)”として使う
$a$ を底とした対数の座標で眺めてみると
$Y = a^X$
は
$X = log_a(Y)$
に変化する
これは
思考と世の中の「関係」から立ちあがる進歩
という視点
世の中を主体とし、人を底とした世界観
対数は、
視点を変えるための小さなスイッチだと
思うのです
指数の世界では、定数 $a$ は変化しない
けれども
対数の世界では、底 $a$ は自由に、主体的に選択できる
指数の世界観では、定数 $a$ は変化しない
人の思考が評価・役割という「定数」で拘束される世界
でも、
対数の世界では、底 $a$ は自由に、主体的に選択できる。
変化しないこと
選択できること
どちらが人間らしいと
思いますか
定数だった $a$ は人の思考という一括りだったけれど
底となった $a$ は、どんな物差しにしたってよい
効率化でもいいし、回り道でもいい
貨幣価値だって、意味価値だって
色々な側面から進歩と世の中との関係を紡ぐことができる
対数という補助線で視点が変わると
これまで繋がらなかったものが
繋がりはじめる。
定量的な評価が求められる現代社会で
定性的な評価はエビデンスになり得ないと言われるけれども
いやいや関係だって測れるんです
対数というものさしで
たかが見方
されど味方